外来化学療法室
自宅での日常生活と、抗がん剤治療を両立する。
名古屋記念病院では、2007年12月に、病院3階に新しく外来化学療法室を設置しました。
通院で抗がん剤投与を受けらながら、安心して自宅での日常生活が送られるように取り組んでおります。
1.外来化学療法室を利用して抗がん剤治療をうけるには
外来化学療法室の利用は、当院でがん治療を受けている患者様に限らせていただいております。また、当院では原則的に初回の化学療法は入院で行い、安全に治療が続けられることを確認したうえで外来化学療法へと移行していただいております。がん治療は、患者様ひとりひとりで様々ですから、患者さんにあった治療スタイルを選択する必要があります。そこで、まずは主治医へご相談ください。外来化学療法が適切な場合には、主治医からの申し込み後にスタッフが、ご説明・ご案内に病室へお伺いいたします。
外来化学療法室利用の概要
治療当日は主治医の診察を受けます。化学療法を行える状態であることを確認した上で、主治医より治療実施の指示があります。指示を受けて調剤を開始しますので、次回の予約票をお受け取りいただき、3Fの外来治療室受付へ移動をお願いします。治療の準備が出来次第、ベッドまたはチェアへご案内し、抗がん剤投与を開始します。治療が終了しましたら、処方箋・次回の予約などの確認→会計→帰宅となります。
2.安心して外来治療を受けていただくために
外来化学療法室では、投薬を安全確実に行うために万全の確認体制をとっております。ただ、治療を正確に行えばよいというわけではなく、患者様一人ひとりの状態をきちんと把握できるように努めております。さらにご自宅へ帰られてからの心配事に対応するよう直通の電話回線を設けております(平日9:00~17:00)
- 治療室にいらっしゃった時点で感じていらっしゃる、つらさや生活の支障の度合いをお伺いしています。
- 前回投与から、今回の来院までにあった副作用や生活の不都合を治療中に確認し、主治医と同じように、患者様の病状の変化について、時間を追って把握できるようにしています。
- 常駐の看護師が、投与中の副作用管理と安全確認を行い、化学療法室の担当医と主治医が連携してサポートしています。
- 必要やご要望に応じて薬剤師による服薬指導を行っています。
- 緩和ケアチームによる疼痛ケアや、医療相談室による社会的支援の相談など、がん治療をと密接に関連する領域と連携を取っており、ご家族も含めて対応が可能です。
化学療法には少なからず副作用を伴うこともあり、早期に対応することで大きなトラブルを防ぐことができるかもしれません。治療に関する心配なことやお困りのことがございましたら、我慢しないで、遠慮しないで、お早めに外来化学療法室スタッフへご相談ください。
3.外来化学療法実施状況
4.標準的治療の実施について
当院では、我が国に多いがんおよび、その他の悪性腫瘍に対して、標準的な治療を安全に行えるように、また標準的治療が確立されていないケースにも、根拠に基づいた治療を実践できるようにがん化学療法プロトコール管理委員会を設置しております。
図)がん化学療法プロトコール委員会承認レジメン