社会医療法人 名古屋記念財団 名古屋記念病院

診療科のご案内

消化器内科

担当診療科:消化器内科、内視鏡内科

スタッフ紹介

消化器内科部長

戸川 昭三


消化器内科病棟医長

中舘 功

専門:消化器疾患全般・消化器内視鏡治療

消化器内科

野尻 優

消化器内科

丸谷 祐香

消化器内科

山東 元樹

消化器内科

杉浦 幸

消化器内科

小山 哲生

ページの先頭へ戻る

診療科について

消化器内科が診療にあたる主な疾患と治療については以下のとおりです。

逆流性食道炎

胸焼けで発症する病気で胃酸の食道への逆流が原因です。プロトンポンプ阻害薬などによる治療と経過観察が必要です。

食道静脈瘤

多くは肝硬変に合併する病態で一度破綻出血すれば(吐血・タール便)致死的要因となりえます。内視鏡的結紮術(EVL)や内視鏡的硬化療法(EIS)などの緊急止血治療と肝硬変のコントロールを行っております。

胃十二指腸潰瘍などの消化管出血

吐血・タール便をきたす主な疾患で胃十二指腸の粘膜欠損部の血管の破綻出血が原因です。時に大量出血によるショック状態となりえます。
緊急内視鏡検査を行い内視鏡的止血術を施行しております。

ヘリコバクター・ピロリ菌感染症

胃十二指腸潰瘍の再発予防のため、さらに胃癌の発症率を下げるため慢性胃炎に対しても薬物による除菌療法を行っております。

胃ポリープ・大腸ポリープなど

いわゆる粘膜のイボです。大腸では腺腫が多く、直径5mm以上のものはカメラを使った治療(内視鏡的切除)が必要です。切除したポリープに早期の癌が合併することもあります。

早期食道癌・早期胃癌・早期大腸癌

食道・胃・大腸の早期癌は内視鏡的治療の適応となりますので、まず拡大内視鏡(80倍ズームカメラで表面を詳しく観察)や超音波内視鏡を駆使し、癌の深さ・範囲を正確に診断します。粘膜内の癌は内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection :ESD)にて治療し完治可能となりました。特殊なナイフを使用し、全周切開後に粘膜下層を剥離し一括切除する方法で、大きな病変も切除でき正確な病理診断が可能である。高度な技術を要し、通常長時間要する手技ですが、丁寧でスピーディーな治療を心掛けております。

進行食道癌

食物のつかえ感で発症することが多く、かなり進行した癌と診断されることが多い傾向にあります。診療ガイドラインに基づいた治療を行っており、外科的切除が困難な場合には主に放射線と抗癌剤の併用療法で治療を行っております。

進行胃癌・進行大腸癌

癌が確認されたらまず腹部CTなどで進行具合(臨床病期)を評価し、診療ガイドラインに基づいた治療を行っております。原則手術が第一選択となりますが、臨床病期によっては(4期)全身の化学療法を優先いたします。

大腸憩室症

通常は無症状ですが、便秘などを誘因として腹痛をきたしたり(大腸憩室炎)、下血を生じたり(大腸憩室出血)します。点滴などで保存的に治療を行っていますが、時に外科的切除を必要とすることもあります。

腸閉塞(イレウス)

腹痛・嘔吐・腹部膨満で発症します。緊急手術が必要となる場合もあり、初診時より消化器外科医と綿密な連携を取り診療いたします。

小腸イレウスに対して経鼻イレウス管を留置し、改善なければ外科的手術をします。大腸イレウスに対しては、外科医と大腸人工肛門(ストーマ)、大腸イレウス管、大腸ステントを検討し選択します。

B型慢性肝炎・C型慢性肝炎

ほとんど症状がなく健診や献血で見つかることが多いのが現状です。従来のインターフェロン療法だけでなく、新しい抗ウイルス薬が次々に保険適応となり、慢性肝炎治療は大きく変化しています。常に最新の治療を導入し、患者様の病状に適した治療をご提供しております。

肝硬変

慢性肝炎が進行した状態です。黄疸・腹水・消化管出血・意識障害などが出現した場合は薬物療法を主とする対症的治療が必要となります。

肝癌

多くは慢性肝炎や肝硬変に合併します。血液検査、腹部CTや血管造影などで肝予備能・臨床病期を評価し、外科的切除・血管塞栓術・局所的焼却治療など患者様の状態に即した治療をご提供しております。

急性胆嚢炎・急性胆管炎

原因の多くは胆石症です。急な腹痛・黄疸・悪寒戦慄・発熱などで発症します。重症例では緊急ドレナージ(経皮経肝胆道ドレナージ・内視鏡的逆行性胆管ドレナージなど)や緊急手術が必要となります。総胆管結石については内視鏡を用いて破砕・採石治療を行っております。胆嚢胆石については後日外科的胆嚢切除を予定しております。

胆嚢癌・胆管癌

内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査(ERCP)にて、造影検査、組織診断を行います。外科的切除困難な場合は全身の化学療法を行っております。胆管閉塞に対しては、内視鏡を用いて金属製のチューブ(ステント)を留置し、黄疸の治療を行います。

急性膵炎

激しい上腹部痛で発症します。腹部CTなどで重症度を判定しガイドラインに基づいて集中的治療を行っております。

膵癌

早期発見が難しく、診断時には進行癌であることがほとんどです。超音波内視鏡下穿刺吸引生検(EUS-FNA)を行い、膵腫瘍・腹腔内リンパ節の組織を採取し癌の正確な進行度、癌の化学療法の選択に役立てています。外科的切除困難な場合は全身の化学療法を行っております。

ページの先頭へ戻る

検査件数

2015年 2016年
経口胃内視鏡 2839 2652
経鼻内視鏡(検診含む) 328 660
上部消化管超音波内視鏡 48 14
大腸内視鏡 1740 1853
超音波内視鏡(胆膵) 43 29
超音波内視鏡下穿刺吸引生検(EUS-FNA) 29 21
肝・胆・膵・腹部超音波 1318 1255
腹部造影超音波 33 30

治療件数

2015年 2016年
内視鏡的止血術(食道・胃・十二指腸) 77 97
内視鏡的食道・胃粘膜下層剥離術(ESD) 24 34
内視鏡的食道・胃静脈瘤硬化療法(EIS) 結紮術(EVL) 32 25
内視鏡的食道・胃・十二指腸ステント留置 6 9
内視鏡大腸粘膜切除(EMR)・ポリペクトミー 403 441
内視鏡的大腸粘膜下層剥離術(ESD) 26 13
内視鏡的大腸ステント留置 15 13
内視鏡的逆行性膵管胆管造影検査(ERCP) 48 39
腹内視鏡的胆道ドレナージ・砕石術 172 142
経皮経肝胆嚢・胆管ドレナージ 25 33
肝生検・肝腫瘍生検 14 17
経皮的ラジオ波焼灼療法 7 7
肝動脈化学塞栓療法 15 16