認知症看護認定看護師

その人らしくいられるよう、
患者さんの思いを考えた支援を。

　私はこれまで、高齢者の方からの笑顔や優しい言葉で励まされたことがたくさんありました。それなのに、認知症の患者さんが困っている時に対応方法がわからずにさらに混乱させてしまうこともあり、看護師として、認知症の患者さんが安心して療養生活を過ごすための認知症看護を学びたいという思いで、資格を習得しました。 　

　日本は超高齢化社会となり、当院にも認知症の方が入院されるケースが増えています。認知症の方にとって入院という慣れない環境や身体症状による苦痛、治療を受けることには不安や恐怖を伴い混乱を来たしやすくなります。また、認知症による症状は多種多様で、特に徘徊や暴言・暴力などの周辺症状の対応は非常に困難なこともあり、看護師がストレスを抱えてしまうこともあります。入院生活の不安や身体症状を上手く伝えられない認知症の患者さんが安心して過ごせるためには、認知症の患者さんの思いを考え、必要な時には代弁し、その人らしさを失わないための関わりを実践することが私の役割だと思っています。 　

　認知症ケアチームの活動では認知症の患者さんがその人らしく安心して療養できるために他職種で支援しています。病棟ラウンドやカンファレンス、勉強会を行い認知症ケアの向上にも努めていて、私にとっても心強い仲間です。 　今後も認知症の方やその家族に寄り添い、私が高齢者の方から励まされた笑顔と言葉をお返しできる、そんな看護師でありたいと思っています。