皮膚・排泄ケア認定看護師

元気に前向きに変わっていく
患者さんの姿を
見られるのがうれしい。

　「皮膚・排泄ケア」には，大きく３つの分野があります。まず、人工肛門・人工膀胱に関する「ストーマケア」と、次に褥瘡（じょくそう）をはじめ全ての傷に対する「創傷ケア」と、最後に「失禁ケア」の３本柱です。なぜこの専門を選んだかといえば、まず、新人の頃にストーマケアを専門にしている先輩との出会いがあったこと。そして、その後も消化器外科に長くいましたが、患者さんへのケアについて相談できる人がいない状態でジレンマを抱えて、何とか解消したかったからです。
　現在はICUに所属し、病棟だけでなく、ストーマ外来を受診される患者さんも外来のストーマチームと協同してケアを行っています。人工肛門の方は、人生の半ばで障害を負う「中途障害者」です。排泄は神様が与えてくれた快楽の一つなのに、人工肛門をつけた途端にそれを奪われてしまうということなんですね。特に日本人の特性として隠したがる方も多く、外出の機会が減ったり、鬱病になってしまう方もみえるので、メンタル的なケアも必要です。そんな方たちが、私との関わりを通して元気になったり、前向きに変わっていく姿を見られることがうれしく、やりがいになっています。
　認定看護師になってわかったことは、資格を取ればゴールと思っていましたが、スタートだったということでした。なかなか理想には届きませんが、今後も患者さんへの直接ケアとスタッフの育成を中心に、地域社会も含め、積極的に活動していきたいと思います。