栄養指導
透析患者の栄養と食事療法
透析療法を無理なく、長期間良好に続けていくためには、自分の身体状況に合った栄養摂取を続けることが重要なポイントです。
透析食のポイント
- バランスの良い食事にする
- 熱量を適切にとる
- たんぱく質は必要量を守る(過不足に注意する)
- 水分を控える
- 食塩は1日8g以下にする
- カリウムをとりすぎない
- リンをとりすぎない
熱量のとり方
熱量となる栄養素には、糖質と脂質があります。
- 糖質は、1日の熱量の60%前後になるように、主食(ごはん、パン、麺類)は過不足のないように摂取します。
- 脂質は、1日の熱量の20~30%になるように、油を使った料理を多くします。
たんぱく質のとり方
たんぱく質は体を作る構成成分ですので、不足しないように摂取することが大切です。しかし、脂質やリンを多く含むため、過剰摂取に注意が必要です。
たんぱく質を多く含む食品(たんぱく質食品)には、肉類や魚介類、卵類、大豆製品、乳製品などがあります。食べる量や種類の選び方に注意しましょう。
リンのとり方
リンは、たんぱく質食品に多く含まれます。まずは、たんぱく質食品をとりすぎないように適量にしましょう。また、練り製品や加工食品、未精製の穀類など少量でリンを多く含む食品の摂取はできるだけ避けましょう。
カリウムのとり方
カリウムの多い食品をとりすぎないよう適量摂取にするとともに、茹でこぼしや水さらしなど、カリウムを減らす工夫をとりいれましょう。
水分のとり方(体重増加量の管理)
食事中の水分と、飲水量のそれぞれが過剰とならないようにしましょう。
食塩のとりすぎが口渇を引き起こし、飲水過剰につながりますので、体重増加量を調節する際は、水分だけでなく食塩摂取量も減らしましょう。
食塩のとり方
調味料に含まれる食塩と、加工食品などに含まれる食塩の両方を調節します。
※ 患者個々に適した量や、栄養バランスは異なりますので、具体的な量や食べ方の工夫は、担当の栄養士に相談してみましょう。